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アナトーク アナウンサーにインタビュー!

8月28日(土)、29日(日)にテレビ朝日で開催される、
現在大学3年生を対象としたイベント「アナトーーク」について、現役のテレビ朝日アナウンサー
田畑祐一さん、下平さやかさん、前田有紀さんの3人にお話しを聞きました。

アナトーーク2010 後日インタビュー

アナトーークを終えての感想は?

田畑: 今回の目的の一つに、テレビ朝日のアナウンス部を学生に知ってもらって、いい印象を持ってもらって、実際に本採用試験により多くのやる気の人達が集まって来てもらえるようになるというのが一つの目標ではあったんですが、最後に講義を受けた学生達がとても喜んでくれていて、「テレビ朝日が好きになりました」とか「アナウンサーという仕事にとても興味をもちました」という感想を話してくれて、そういう意味では目標をきちんと達成したかなとは思います。

あとは、参加してくれた学生が今回テレビ朝日に来て疑似体験したことで、本番で緊張しなかったり、本番に向けてプラスになることがあればいいなって思います。

その点が成功したかどうかは学生が実際に本番を迎えてみないと分からないので、できれば試験後に聞いてみたいですね、アナトーークが役に立ったのかどうかを。追跡調査みたいになっちゃいますけど(笑)。

少し意地悪な質問になってしまいますが、アナトーークを受講した学生が、他の局でアナウンス試験に合格したら、それはアナトーークにとって嬉しいことですか?

田畑: それは複雑だな~(笑)。でもそれは、その人がどういう意思でアナウンス試験を受けるかっていうことにもよるんですが……。最初からアナウンサーになりたくて、例えばアナウンサースクールに通っていたり、昔からチャレンジを続けていた人が、今回たまたまアナトーークに参加して、それでなにかいいモノを持って帰ってくれた結果、どこかに合格したというのであれば、アナトーークに参加してもらってよかったなってことになると思います。

ただ、アナウンサーってどういうものかな?くらいの気持ちでアナトーークに参加して、アナウンサーという仕事に目覚めた子が、あれよあれよという間に他局のアナウンサーになったら、それは悔しいですよね(笑)。うちが目覚めさせちゃった!みたいな。理想なのはアナトーークに参加した学生の中からテレビ朝日のアナウンサーが生まれてくれたら、それが一番嬉しいことですね。

そうすることで結果的に追跡調査をしなくても済みますからね。もちろん、色んなスクールに通っていた結果というのもあるかもしれないけど、それを差し引いても、スクールでは本当のスタジオでニュースを読んだり、社内の色んなセクションを見て回ったりっていうのはできないですから、やっぱりそれはアナトーークに参加しなければできないことなので、それは結果に繋がってくれればいいなって思います。

今の学生と、田畑さんご自身が学生だった頃と、違う点はありますか?

田畑: う~ん、みんな情報を凄く持っているなって。インターネットでこれだけすぐに情報をリアルタイムで受け取る環境が整っているので、学生達が持っている情報の量とスピードが昔と比べたら多くなっているし早くなっていますよね。自分が学生の頃は就職活動にしても、企業の情報は年に一冊出る本しかなかったので。今は新しい情報が次から次へと入ってきますからね。

あと、昔は個人が情報を発信する方法は無かったですが、今はブログやSNSやTwitterがあって、自分から発信するっていうことが出来る環境なので、慣れている学生が多くなりましたね。あとは……女の子が綺麗になっているね(笑)。

喜ばしいというか、羨ましいというか、自分が受けた頃と比べると随分女の子が綺麗になっていますね。昔のアナウンサー志望の子は、勉強ができるタイプの子が多かったんですよ。

勉強の面では、当時と今の学生を比べてどうですか?

田畑: えっと……勉強というか学校の成績というのは優秀なことに越したことは無いけど、採用に直結するかといったら、全く直結しない部分なんですよ。アナウンサーに必要なのは知識じゃなくて知恵のほうなので。暗記が得意で色んなことを覚えても、それをきちんと使えないと意味が無いですから。

もちろんストックを多く持っているほうが有利ではあるんですが、それを使えなかったら全く意味が無いんですよ、それだったら持っているモノが少なくても、それを全て使えたほうがいいので。臨機応変な人のほうがアナウンサーには向いていますね。

事前インタビューで「肉を食え」とおっしゃっていましがた、荒々しい男性はいましたか?

田畑: そうですね。肉を食えっていうのは、ハンター的な狩るほうの立場の目を持てっていうことに繋がると思うんですけど、結局ハンターっていうのは獲物をしっかり見ていないとうまく狩ることはできないですから、観察力だったり予想する力だったり想像力だったり、それを実行する力、最後までやり遂げる忍耐力だったり。肉を食うために必要なことっていうのは、例えばスポーツを実況したりする男のアナウンサーに必要な能力に凄く通じる部分があると思います。自然に生えているモノだけを食べるという姿勢では、いいアナウンスメントはできないなと。今日も何人かはそういう力強さを感じる学生がいましたね。

アナトーークの来年以降の展望はありますか?

田畑: 今回準備期間もほとんど無くて、その中で色んな効率を考えてこのプログラムにしてみたんですけど、本当はもっとやりたいことは沢山あって、もっと時間をかけて大掛かりにやって、学生達に色んな経験をしてもらうということはできると思うんですよね。

でも、今できる最大限のことはやったつもりなので、改良点があるとすれば採用試験が終わってから改めて学生達に声を聞くなり、アナトーークの受講生が試験の本番でどれだけ力を発揮できるか、あるいは出来ないかという結果を見て、それから変えるべきところがあれば変えてみたいですね。

最後に、来年アナトーークを受講する学生に向けてメッセージをお願いします。

田畑: アナウンサーになりたい!っていう気持ちがある学生に集まって欲しいですね。やる気というか、思いのある子じゃないと厳しい世界なので。

なんとなくなれる世界では無いし、たまたまなんとなくなってしまっても続かない職業なので、まずは強い気持ちのある学生に来て欲しいです。

あとは、お喋りが好きになってもらいたいですね。例えば政治が好きですとか、福祉問題に興味がありますとか、そういう興味を持っているのはいいのですが、結局それを表現するのはアナウンサーの場合言葉なので、上手くお喋りできるかっていう部分が大事なんです。

もう一つは、これは男性女性に限らず明るいっていうことですね。明るさというのは、当然どの仕事をするにも絶対必要だし、人間関係を築くうえで大切な部分だし。特にアナウンサーは対人間の仕事なので、今は地デジだとかありますけど、結局アナウンサーは最もアナログな仕事なんですよ。言葉で何かを伝えるということは何にも置き換えられないし、言葉で伝える先は人間なので、人対人という仕事になりますからね。思いやりだったり、相手のことを考える力がもの凄く大切だと思うので。この3つを準備してもらえたら嬉しいですね。